わが社の環境戦略-2022年6月27日の「繊維ニュース」より-  

Jun. 27, 2022
THE SEN-I-NEWS

エリンギのレザー代替素材
―日本での独占販売権取得―

化学物質を一切使用せず、エリンギなどを素材に作ったレザー代替素材「マイセル」。英国の副資材商社、エーピーエクスプレスがベトナムで製造し、多くの著名ブランドへ供給している。日本における独占販売権を、副資材商社のカジテック(大阪中央区)が昨年12月に得た。
「カルバン・クライン」「アルマーニ」「トミーヒルフィガー」などがジーンズのパッチとして採用。「ドクターマーチン」の靴、「モンブラン」の名刺入れにも採用された。本革回避の流れの中で、地球環境に優しい代替素材であることが評価されている。
収穫したエリンギの4~5%は、サイズや形が規格外として廃棄されてきた。この廃棄されるエリンギと植物性溶加材、セルロース性不織布、天然高分子などを使って製造する。染色工程でも化学物質を使用しない。
カジテックは、1.46mmと0.91mm厚のシート(130cm×80cm)をそれぞれ12色備蓄して販売する。既にサングラス・ゴーグルメーカーが採用を決めた。
他にも、時計バンド、かばん、財布、ギターストラップなどさまざまな用途での採用が検討されている。価格は、厚さが均一で “取り都合” がいいことも考慮すると「本革並み」。