日本生命広報誌「経営情報」2020年1月号に掲載されました  

Jan. 1, 2020
KEIEIJOHO

ベビー服向けプラスチック製ホックの先駆者

衣服などの留め具に使われるプラスチック製のホックやハトメといった衣料品・雑貨の副資材を販売する株式会社カジテック。 1922(大正11)年の創業当初は軍靴のハトメなどを製造し、戦後は製造メーカーから卸売、輸出入に業種を切替える。また、アニメキャラクターなどのワッペンの制作や販売も並行して行ってきた。
1990年代後半、バブル崩壊後に当時一番の得意先だった企業が倒産し、多額の負債をかかえた同社。古くから付き合いのある協力工場が作ったプラスチック製ホックに着目し、ベビー服に特化したプラスチック製ホックの販促に力を入れた。それまで多かったベビー服の金属製ホックは、その形状から留め金部分が乳児の肌を傷つけるなどのクレームが業界では問題となっていた。それに対する安全面と乳児の肌への優しさが徐々に認められ、需要は拡大。現在は、国内べビー服の約7割をプラスチックホックが占めるまでに成長しているという。
国内で高いシェアを維持する一方、中国、韓国、台湾、ベトナムに進出してプラスチック製ホックの販路を拡大中。今後はアジアから世界への展開も視野に入れている。